ちえぶくろう

そろそろ花粉の季節です 2018年春の花粉飛散予測

クリニックにも、今月に入ってから毎日花粉が原因と思われる患者さんを診察するようになりました。日本気象協会が発表する花粉飛散予測ですが、1月16日発表の第3報では、前シーズンと比べると今シーズンは飛散が非常に多い、ただ、去年が少なかったので実際は例年通り という予報がでていました。

2018年の花粉飛散量(前シーズン比)2018年の花粉飛散量(例年比)

スギ花粉は本格的には1月下旬から2月になると爆発的に増えていくようですが、その前からも少量ながら飛散しているようです。花粉症の症状、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみや充血。その他にも顔面のあかみ、皮膚炎、咳、頭痛、微熱などの症状もみられます。どれも日常生活で困る症状ですね。

また、花粉症は

・マツ目ヒノキ科のスギ、ヒノキ以外にも、

・ブナ目カバノキ科のハンノキ、シラカンバ

・イネ目イネ科のオオアワガエリ、カモガヤ

・キク目キク科のブタクサ、ヨモギ

など季節に飛散するものが変わっており、さらに近年、それら花粉との関連がある食物アレルギー(主に野菜、果物、ナッツ類)が多く報告されるようになってきました。

PFAS(花粉・食物アレルギー症候群)と呼ばれます。

“最近りんご、もも、いちごの果物を食べるとのどがいがいがするんです”といった人を調べるとハンノキにもアレルギーであり、アレルギー検査で確認できることもあります。

治療も、抗アレルギー薬の内服療法を主体として、最近はスギやダニには舌下免疫療法という治療選択肢もでてきました。

検査を行いながら、治療を選択してうまくこの季節を乗り切りたいですね。

院長 藤本 智子


日刊ゲンダイ 皮膚を科学する なぜ山芋の「とろろ」でかゆくなるの?その対処法は

皮膚が痒くなること多いですが、身近な「とろろ」でかゆくなる理由についての記事となりました。

https://hc.nikkan-gendai.com/articles/219009

この`皮膚を科学する’連載シリーズですが、身近な色々な疑問が毎週取り上げられて面白いです。

お時間のあるときに一読いただけたら嬉しいです。

院長 藤本智子


大人のアレルギー症状 ~今まで大丈夫だったので。は本当に大丈夫?

皮膚科に受診される患者さんの多くは湿疹で来院されます。

皮膚は、私たちの内側を外側から守っている臓器ですが、わずか0.2㎜という厚さです。携帯電話の画面が壊れないように貼る保護フィルムの厚さです。非常に薄いのですが、絶えず基底層という部分で新しい細胞が構築され、積み重なっていって最後は自ら剥がれる(=垢となって排出される)サイクルを繰り返しており、1サイクルは約45日と言われます。この構造が壊れたらなにが起こるか想像してみましょう。

やけどや擦り傷などの怪我など、外からの力で皮膚が少しでも傷ついた時、少しの刺激でも痛みを感じ傷の存在を思い出させてくれます。表皮の直下には知覚神経が網のようにその手を伸ばしていて、痛みや痒みを起こして私たちに外敵がきたよーと知らせてくれていて、あまり傷に触らない、傷つけないようにして傷が治るのを助けてくれています。さらに、不法侵入の犯罪者(外来物質)を探して逮捕する警察のような免疫担当細胞(ランゲルハンス細胞)、外来物質を食べるマクロファージなどが守ってくれています。

ところが、慢性に傷ついている場合はどうなるでしょうか?例えば水仕事がかかせない主婦や、飲食店の方、美容師さんなど、通常よりも手にダメージが加わる方の中には手湿疹の方は多くおられます。皮膚の構造が壊れた状態で毎日同じものを使っている状況があると、徐々にその物質を敵とみなしたとき、アレルギー反応が始まります

・パン屋さんの小麦アレルギー

・魚屋さんの魚のアレルギー

・毎月髪染めをしている方の染料によるアレルギーなどは、症状とお話しからわかりやすいのですが

・口紅をしている人の中でマカロンのアレルギー(コチニール色素による)

・牛肉アレルギーの方の抗がん剤アレルギー(α-gal)

・特定の洗顔石鹸を使っている人で小麦アレルギーなど

毎日皮膚に使用していたものでアレルギーを発症し、思ってもみなかった関連がある食べ物のアレルギーの症状がでることもあります。

 

このような事実から、皮膚科医はうるさく保湿、スキンケアをと患者さんにお話しするという結果になります。診察室での保湿の話は何回もきかれて耳にタコとは思いますが、どうぞご容赦ください。

まずは、経皮感作=皮膚のバリアが壊れるところから始まるアレルギー という導入のお話しでした。

ふくろう皮膚科の標語

I love スキンケア・You love スキンケア・We love スキンケア

予防できるアレルギーは、自分の行動から。

皮膚のバリアを壊さない、守るためにできること、引き続き話題にしていきたいと思います。

関連するちえぶくろうも共にお時間のあるときにお目通しいただけると幸いです。

4月29日ふくろう皮膚科内覧会 ~赤ちゃんから始めるアレルギーの予防~

院長 藤本智子


顔の湿疹、接触皮膚炎、かぶれ、日焼け

“今まで使用していた化粧品なのに、急に合わなくなったんです”“顔の皮膚がすぐに紅くなったりかさかさしたりします”

というお話しはよく診察室で聞かれます。さらに最近は日差しが強くなり紫外線の強さが急に高くなる季節。日焼けのためなのか、日焼け止めによかれと思って使用した化粧品が原因なのかわからなくなることもしばしばです。

私自身、先週末の日光が降り注ぐ休日に久々に日焼け止めを使用したその日の夜に顔のかゆみ、翌日には顔全体が真っ赤になってしまいました。以前も使用した時に違和感のあった日焼け止めを使用していたため、今回ははっきりと、使用した日焼け止めによる接触皮膚炎と診断できました。日焼けもかぶれも、原因事象から24時間から48時間後に反応がピークを迎えますので、探偵のように赤くなる前の行動を聴取すると、原因発覚の手がかりとなります。普段から使用している化粧品、長年使っている髪染めなどもある日合わなくなってしまう可能性があります。原因特定には、パッチテストという方法を行うことがあります。怪しい物質をシールにして背中に貼って確認するのです。慢性化した湿疹金属アレルギーの検索にもこの方法を用いることがしばしばあります。ご興味ある方は診察時にご相談ください。

当院でも皮膚にやさしい化粧品を扱っていますが、万人にかぶれを起こさない製品というものはありません。高い化粧水を購入される前には、試供品をいただいて、かぶれがないか使用してからがお勧めです。

院長 藤本智子

 


4月29日ふくろう皮膚科内覧会 ~赤ちゃんから始めるアレルギーの予防~

4月29日に、ふくろう皮膚科内覧会が行われました。

この地に根付いた診療を行っていく披露の場ということで、クリニックを開放し、待合から診療スペースまですべてをみていただく会が内覧会です。

しかし、地域に貢献できるクリニックになっていきたいという思いから、この日は内覧会の中で「赤ちゃんからできる食物アレルギーの予防」と題したミニ講演も同時に開催しました。これは特に私が診察室を超えて広く伝えたかった話題です。最近の研究で、生まれた時からきちんとスキンケアとして保湿をした赤ちゃんのほうがしていない赤ちゃんと比べてその後のアレルギー発症率が低いという内容です。すべてのアレルギーが予防できるわけではありませんが、受け身でなく、我々が自分で行える積極的な予防が保湿だというお話。なんとなくスキンケアって大事と半信半疑ではありません。今日からでも行ってほしいというメッセージをこめました。

池袋西口ふくろう皮膚科クリニックは、I love スキンケア・You love スキンケア・We love スキンケアを標語として、スキンケアという行動が自分や相手、家族との大切な関係をはぐくむとてもすてきな習慣になっていくことを願って、日々丁寧な診療を提供していきたいと思います。保湿剤はなにを使ったらいいの?いつ、どのくらいぬればいいの?などなどの質問はどうぞお聞きください。

当日は多くの方に参加いただき、その場で普段お悩みの皮膚症状などもお聞きすることができました。

診察室だけでは伝えられない内容も盛り込んで、今後もちえぶくろうを発信していきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

院長 藤本智子