手足の爪周辺が炎症を起こす

手足の爪周辺の小さな傷から細菌などが入り込み、炎症が生じている状態を瘭疽(ひょうそ)と言います。なお、正式な症状名は「化膿性爪囲炎」です。
瘭疽の原因ですが、爪の甘皮がめくれてできるささくれ、手のがさがさ、指の腹に刺さった小さなトゲや小さい木のトゲなど、小さな怪我から細菌が侵入するケースが多いのですが、一体どこから菌が入ったのかはっきりしないこともしばしばあります。
傷から侵入した菌(特にブドウ球菌)が指先に細菌感染症を起こします。

指先の関節が腫れて曲がらないことも

傷口から化膿性連鎖球菌などが侵入し感染することで炎症が起こります。
症状としては、爪の周囲が赤く腫れて痛み、炎症が進むと膿が溜まったり、指先の関節が腫れて曲がらなくなったりすることもあります。
初期の段階からズキズキとするような激しい痛みを生じるのが特徴で、そのままの状態にしておくと炎症がリンパ管に沿うように広がっていき、リンパ管炎となります。
このような症状になると腫れるのはもちろん、さらに痛みが増します。

抗菌薬の軟膏などで治療を行う

治療に関しては、原因菌に適した抗菌薬の軟膏の外用や、場合によっては内服薬を使用することもあります。
痛みがひどい時は痛み止めを使用し、膿が溜まって白くなっているようなら、切開のうえ膿を出すこともあります。膿を出すことで治りが早くなるからです。
瘭疽は、とくに手の荒れやすい人は発症しやすいので、日頃のスキンケアを怠らないようにする事が大事です。