2018-07-05

水いぼの季節になってきました~お父さんお母さんへのメッセージ~

毎日暑くなってきました💦今年は早すぎる夏の到来ですね。

暑くなると多い皮膚科疾患。今日は『水いぼ』のお話しです。

水いぼは、専門用語で伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と言われるウィルスが皮膚に感染して起こります。見た目は表面がつるつるして、少し光沢があり、大きさは1~5mm程度のぶつぶつです。ウィルスの接触感染でうつりますので、洋服から皮膚が露出する頻度が増える夏の時期に多くなり、肌のふれあいが多いこども、その兄弟などは特に感染する機会が多くなります。さらに、汗をかいたりして痒くなり掻いてしまうと水いぼが次々と増えてしまうことも少なくありません。自然に治ってしまうこともありますが、ただ、次々と増えて100個くらいになってしまうこどもがいるのも事実。。。。

さらに水いぼがあることがわかると、感染の観点から保育園や幼稚園のプールは禁止というケースが多いので、色々な考え方はありますが、やはり‘数が少ないうちに取ってしまう’ という方針をお話ししています。

水いぼの切除は痛みを伴いますので、当院では麻酔テープをお渡しし、事前に貼っていただくことで痛みを軽減し処置をしています

しかし痛いのは誰でも嫌ですし、怖いですから、小さなこどもにとっては大きな試練であります。

先日も、初めて来院された4歳の男の子。クリニックのエレベータホールから大きな声で泣いてやってきました。彼にとっては人生で最悪。この世の終わりという思いでやってきた戦場です。今までも何回か水いぼの処置を経験していて、これから何が起こるのか分かっているようでした。こどもといえども、もうちゃんとわかる年頃。水いぼはとらないと増えるし、大好きなプールをお休みしなくちゃならないこともわかってます。でもやりたくない!!そんな彼になんとか伝えました。私たちは治したいんだということを。。。。。いっぱい汗をかいていっぱい涙がでちゃいましたが、最後、4歳の彼は動かずに先生の治療に協力してくれました。ほんとえらかったです。その日の1等賞、MVPです!まだもう少し水いぼは残っているので彼の試練は続きますが、終わらない戦いではないことを私たちスタッフ一同、一生懸命伝えていますので、これからも頑張ってくれると信じています。

お子さんを連れていらっしゃるお父さんお母さんにお願いします。いやがるお子さんを連れて受診させるのって本当に大変ですし、待合で泣いて他の人に迷惑がかかるとはらはらしてしまうと思います。さらにお子さん痛い処置をする姿を見るのは本当につらいものです。実際涙ぐんでしまうと思います。

こどもは体を張って頑張りますので、終わったらぎゅーーーっと抱きしめて、めちゃくちゃほめちぎってください!

こどもが大きく成長する夏。水いぼの体験もその成長に貢献できたらと願いながら、サポートしていきたいです。

院長 藤本智子