2019-05-18

蕁麻疹 登山中の植物にご注意を② 回答

これは、皮膚科の教科書に載っているあの植物では・・・・・と、あとで調べて気が付きました。答えは、イラクサです。

イラクサは、別名蕁麻(じんま)と呼ばれ、これが蕁麻疹の名前の由来なんですね。とげのなかに、蕁麻疹を起こすヒスタミンという成分が入っていて、その成分が腫れやかゆみ、成分が多い場合には痛みも引き起こすという、、、、東京都健康安全研究センターのHPにも、アウトドアで気を付けたい植物として載っていました。

http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/health/webversion/web21.html

なるほど。これは皮膚科医として自分でも体験しなくては(家族の症状の経過をみた後でやるという、、、今後の家族関係に波風をたてかねない発想ですね。。。)と思い立ち、翌日の登山はイラクサを探しながらの山登りになりました。目を皿にして足元ばかりをみて数分でーー、ありました!

さらさらと腕に触れました。と、その瞬間刺されました。(マネすることは決しておススメいたしません。)

 

 

イラクサに触れた瞬間、“いったーーーい。” こりゃ子供は泣くわ、という痛みでした。

その後すぐ皮膚が腫れてきて、本当に蕁麻疹がでてきました。約30分ほどで発疹は消退。

 

 

 

 

 

結論:ハイキング、登山は長そで、長ズボンを履きましょう!

 

やはり空気がいい中、登山をするのは心身ともにリフレッシュになります。しかし、万一の場合を考え事前の準備を怠らずに、計画的に登りたいと思いました。

 

皮膚科で受診される蕁麻疹は、原因がわかるものよりも、原因がはっきりわからないもののほうが割合が多いです。体内で蕁麻疹を起こすヒスタミンを中心とした物質がでていることから起こります。体調が悪い時、風邪のあと、ストレスや寝不足の時にも起こりやすいといわれています。症状の原因がわからなくとも、症状から診断をした後は、治療は抗ヒスタミン薬の内服です。慢性の方も多いのですが、徐々に改善します。継続して内服をしていただくようお話ししています。

院長  藤本智子