2022年4月22-24に行われた第38回日本臨床皮膚科医会総会・臨床学術大会in鹿児島へ
久しぶりの投稿になります。桜が散り、花粉の季節が過ぎて、じめじめした梅雨の時期に突入しそうな気配のこの頃です。ふくろう皮膚科では、一般診療を行っておりますが、この季節汗💦でお悩みの方が来院されることも多くなってくる季節でもあります。
今回は学会発表と講演演者としての2つのお役目をいただき、緊急事態が解除された時期であったため、鹿児島の臨床皮膚科医会の総会に✨2年くらいぶりのリアル参加✨してきました。鹿児島の会場には多くの皮膚科の先生方が集われており、講演の質問なども会場でお顔を合わせてお話ができるのが本当に幸せなことだと感激してきました。
今回のランチョンでは、東京医科歯科大学で長年、公私ともにお世話になっている埼玉済生会川口病院皮膚科部長の高山かおる先生(とてもご高名で、0歳から100歳まで歩ける足のための、足育研究会の代表理事も務められています)と、これまた医科歯科大学の後輩で、ふくろう皮膚科の診療も一時手伝っていただいていて、今は武蔵小杉で小杉町クリニック皮膚科形成外科の副院長をされている稲澤美奈子先生と、3姉妹でセミナーをしました👏
汗の診療の中で、特に腋窩多汗症においては保険診療で治療可能なエクロックゲル、さらに5月末にはラピフォートワイプというお薬も加わることになりますので、ますます患者さんご自身のライフスタイルによって治療を使い分けることができる時代に入り、汗のことでお悩みであれば、近くの皮膚科の先生に相談していただけるようになってきています。
一方でです。最近、新聞や雑誌の取材も増えてきているのですが、汗が悪いものというイメージも行き過ぎるのはよくないなということも感じることがあります。体温調節には絶対必要ですし、湿度が高い梅雨のまさしく今のような季節、急に気温上昇すると熱中症が増えるように、普段から汗をかきやすくトレーニングすることは大切でもあります❕
嫌汗にはならず、上手に汗と付き合っていく方法を考えていきましょう。
以下余談です。
鹿児島には初めて行ったのですが、少し観光もしてきました。お茶でも有名な知覧ですが、太平洋戦争の時には特攻隊の約半分の方が飛び立った地でした。『知覧特攻平和会』に足を運びました。14歳から入隊した少年が3年たつと、戦闘機に乗って飛行できる軍人に育つこと、圧倒的に物資がないと、だれもが感じている負け戦の中、日本軍が考え出したのはこの若い少年たちに精神論を背負わせ特攻隊とし、その姿を日本全国民にむけた精神的団結を保つための一つの策であったことが記録として保管されていました。将来があった若者が、どうしようもない歴史の中で、大きな組織(ここでは国家)に振り回されるとき、個人という弱い存在がどう考えるのか、生き方も選べません。少年たちの手紙から苦悩がちらり見えました(きっと本心もか書けなかったでしょうから行間からちらりです)。決して昔のことでなく、今現在も同じことが世界の国々でおこっています。この日本の未来を考える時に私たちが今なにができるのか、本当に考えさせられました。
また長くなりましたが、学会では多くの皮膚科の先生方と意見交換や知恵をいただきました。また日々の診療にも生かしつつ、診療をしていきたいと思います。お付き合いいただきありがとうございました。みなさまもお体に気を付けてください🥰