2020-07-01

2020年 6月 第119回日本皮膚科学会総会 巻き爪のメカニズムについての研究

6月4日、日本皮膚科学会総会で発表を致しました。京都で開催の予定でしたが、コロナの影響ですべてオンラインでの発表となりました。発表内容は、東京医科歯科大学皮膚科フットケア外来でおこなった巻き爪に関する臨床研究についてです。

巻き爪は足のトラブルの中でも日常的に比較的多い疾患で、症状がひどくなると歩行時に痛みを生じ困っている方もたくさんいらっしゃると思います。

今回の臨床研究では、巻き爪の発生メカニズムに関係すると思われる項目について検証しました。その結果、外反母趾などの足の変形、足や足の指の関節の動き、そして歩き方などが、巻き爪と関係することが示唆されました。

巻き爪は爪のみの問題ではなく色々な要素が複雑に絡み合って発生しています。そのため、治療については、爪の矯正だけではなく、歩行姿勢や筋力トレーニングなど総合的な取り組みが重要と思われます。

子どもからご高齢の方まで、巻き爪で悩まれる方は日常的に多く外来に来院されます。今までも、問診では感じていましたが、その発症には複合的な要因があることを明らかにした発表でした。当院では、爪の切り方や、基本的な日々のケアの指導などを行っております。診察の際にご相談ください。

副院長  伊藤 裕子

2019-06-10

1・2・3歳 2019年夏号 カラダのおハナシ 爪の常識 〇?✕? 

やはり子供の爪の話はみなさんお悩みであると思いますが、比較的好評をいただいたのか去年の爪の取材の引き続きで再度、爪のお話しの取材を受けました。

日常でできるお手入れ、爪の変色にはどんな原因があるのか、軽い爪の外傷などについての記事となっています。

ご興味のある方はぜひご覧ください。

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院長  藤本智子

2019-03-13

月刊 赤ちゃんとママ 増刊 1・2・3歳 爪の話

 

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投稿がご無沙汰になりました。去年11月に発行された赤ちゃん向け雑誌で、こどもの爪のお話しをしました。あかちゃんは生まれた時から爪が長く生まれてくる子もいて、私の経験でも、スポーンと生まれてきた我が子をすぐ抱っこした時に、`爪意外にのびてる。痛っ’という記憶があります。

爪は皮膚の一部ですが、ケラチンという、細胞の骨格となる中間径線維です。皮膚などは柔らかいのでソフトケラチンというケラチンが、爪や髪の毛はハードケラチンというものでできています。

非常にラフな絵になりますが、爪の根本と、爪の下の根っこよりの皮膚は、爪母といって爪をつくる工場になっています。この部分を踏んでしまったりなにか強い衝撃が加わることで爪母の細胞が回復不可能なダメージを負うと、爪が生えてこなくなったりがたがたになったりします。

また、足の親指=母趾の先端の爪は、体重を支えるのにも重要です。歩くと地面からの外力が加わりますので上にあがろうとします。それを爪が支えてまっすぐな形になっているので、もし、爪を切りすぎてしまうと、骨が

あがっちゃってしまうことがあります。

 

 

爪の切りすぎは陥入爪になったり、爪が浮いてきたり、骨の変形につながったりでいいことがあまりありませんので、普段から赤ちゃんの爪、切りすぎないようにしましょう。

院長  藤本 智子

 

2017-12-01

当院の手術について

皮膚科診療の中で手術はスタンダードで行っておりご紹介します。保険診療内で多くの皮膚腫瘍は診療が可能です。クリニックでの手術、主なものとしては

・皮膚良性腫瘍切除:ほくろ、粉瘤(アテローマ)などのできもの

・陥入爪の手術(ワイヤー・ガタ―法を含む)があります。

さらにガングリオン穿刺や炎症性粉瘤の切開術、異物除去などを行っています。

開院からの集計をしてみたところ、11月までの約半年で62件の手術を行いました。内訳は

・色素性母斑(良性のほくろ)が32件

・粉瘤(アテローマ)が4件

・その他の良性腫瘍が16件

・皮膚生検1件

・爪関連手術が10件 でした。

手術までの診療の流れは、診察→術前採血(必要時)→手術予約→手術→抜糸(10日~2週間後)です。

緊急性のある感染の場合や、空いている時間帯にお越しいただいた方は当日行う場合もあります。

ほくろの手術の場合はレーザーを希望される方でも、良性悪性の病理検査が必要と判断した場合は全例病理検査で組織を確認しています。

また、当院で行えない手術に関しては、連携病院に責任をもってご紹介させていただきます。

どうぞ、きになるほくろ、おできがありましたらご相談ください。

院長 藤本智子

 

2017-10-06

足に繰り返すたこ、魚の目、外反母趾について ~インソール外来をはじめました~

皮膚科へ受診されるかたで、足のトラブルの方は多く、本日はその話題にしました。

爪が変形した悩み、足底にたこ魚の目ができる悩みで、歩くのも困難になり来院されます。多くはやはり中高年の方のお悩みが多く、靴屋さんに通ったりされるもなかなか合う靴がなかったり、サンダルで対応されていたりする場合もみられます。

爪の変形の場合→爪の切り方切り方、歩き方、靴の選びかた、靴の履き方でおこる巻き爪、爪白癬による変形、循環障害の問題などが多いです

足底のたこ、魚の目の場合→ウィルス性疣贅と間違えている場合もあります。多くはその方の歩き方のくせがあって、正しい歩行ができておらず、結果的に外反母趾、開帳足、扁平足などの足変形があることで同じ部位に繰り返し何年もたこなどを繰り返します。

当院での加療は、

①爪が食い込んで痛い、たこや魚の目が痛くて、皮膚科に来院された患者さん、症状によって医師が削る用具で治療をしています。同時に正しい爪の切り方、自宅でできるフットケアの方法をお伝えしています。

②爪の治療に関しては、テーピング法コットンパッキングといった保存的な治療から、超弾性ワイヤーガタ―法手術まで治療を選択します。

しかし、やはり何回も繰り返し同じ場所に症状が繰り返す方、毎月たこけずりで来院される方の中で、程度がひどい方、また、痛くて靴の選び方などわからない方に、インソールを専門家に作成してもらうことでその悩みが解決する場合もあり、このたび、月1回、義歯装具士の方にインソールを作成、その後のアフターケアをしてもらえる日を設けることとしました。まだプレオープンですが、また情報については今後触れさせていただきます。

本日は、先日型どりをしてもらった患者さんがご自分の靴をもって来院されました。

患者さんの足底の形を型どりし、その方のオーダーメードのインソールをつくります。納入の日には、しっかりとフィッティングして、微細な調整をしてもらいます。

この患者さんは、普段履かれるトレッキングシューズにインソールを入れたいというご希望でしたので、もってきていただき、インソールを靴にも合わせて履いてもらい本日は終了となりましたが、今後も違和感があった場合は適宜調整をいただくこととなりました。靴の選び方、また、正しい靴の履き方、歩き方について指導をしていただきました。

料金については、医師の診察の上、各患者様の症状により値段が変わります。

もちろん、インソール作成前にできることについて、しっかりと診療をしていきます。お困りの方は一度受診をお待ちしております。

院長 藤本智子