蕁麻疹 登山中の植物にご注意を① -改装工事完了報告ー
クリニックの改装工事が終わりました。長いGWを利用させてもらい、2週間の間ご迷惑をおかけしました。おかげ様で順調に工事が完了し、13日からまた診療を再開させていただきました。混み合う状況については改善を重ねていきたいと日々検討中で少しずつ案を実行中です。今後ともどうぞよろしくお願いします。
さて、今回GWでは趣味の登山・・・まではいかないですがハイキングに埼玉の山にでかけました。初日は四阿屋山(あずまやさん)、2日目は両神山(りょうかみさん)です。いつもリュックをしょって水筒をいっぱいにして水分を大量にもち、保存食(チョコやスナック菓子、菓子パン)を持ちでかけます。今回は友人家族とでかけました。子供は2人連れです。順調に山道を登っていくと、まず夫が“いててて・・・・なんだこれ!”、続いて娘(未就学児)が“痛い、ぎゃーーー、●▲$□・・・号泣”と、事件が起こりました。なにごと!大変!とかーちゃん(私)がかけつけます。
すると、なんということでしょう。夫(半ズボン)、娘(半そで)の皮膚露出部に膨疹(ぼうしん)≒膨れた状態の皮膚が!
そしてその近くにはなにやらとげとげしい草が群生していました。。。
ものすごい数のとげとげが、茎や葉の裏にびっしりとついていますね
はい、私皮膚科分野担当係として、まず娘はドクターストップ、持っていた塗り薬をして絆創膏をぺったん。今後の登山に備えました。
しかーし、この植物の棘、刺されると痛みと蕁麻疹のようなふくらみがでるとは、、、、キラリ。“ふーむ、においますね(おしり探偵風)”と、皮膚科医として探求する心のほうが勝ちました。。。。まず、夫には、症状的にドクターストップになっていないことを説明し、ちょっとお気の毒ではありますが、どういう経過をとるかそのままでいてもらうことにしました。
そして、その症状の経過として、その後30分から1時間くらい痛みの感覚が続き、腫れも半日は残りました。さて、この植物はなんでしょうか?
続く・・・・・・・・
院長 藤本 智子
Baby-mo 春夏号 主婦の友社 ベビーの日焼け止め、虫よけの選びかたについて
すっかり春の様子になってきて、桜のつぼみ🌸がかわいくでてきました。公園にお花見、散歩など行きたくなる季節ですね。さあ軽装でおでかけをーーーっとその前にあの準備をお忘れなく→それは・・・・→そうそうそれです→→→→→日焼け止めですね。
今回は、主婦の友から発行されているベビモという赤ちゃん雑誌で日焼け止めを特集した記事の中で、その選び方についてコメントさせていただきました。
冬、日照時間が少なくて屋内にとどまりがちな時を経て、春は一気に屋外モード。しかし、同時期には紫外線量も一気に増加、加えて花粉症の人は花粉も飛んでいますので、とたんに肌荒れしてしまうことも少なくないのです。特に赤ちゃんは皮膚が薄く、影響受けやすいですので、保湿作用もある日焼け止めを選ぶのがよいと思います。赤ちゃん用の日焼け止めは大人の敏感肌の方にもおすすめです。
日焼け止めの効果を発揮するためには、①必要な量を塗ること ②午前午後は塗りなおしをすること(レジャーなど日光が強い場面では特に塗りなおしをこまめに)③鼻、頬、おでこなどの少し飛び出ているところは重点的に。です。日常生活ではSPF20~30 PA+++程度があれば十分と考えます。
スキンケアで楽しい春夏にしたいですね。
院長 藤本智子
月刊 赤ちゃんとママ 増刊 1・2・3歳 爪の話
投稿がご無沙汰になりました。去年11月に発行された赤ちゃん向け雑誌で、こどもの爪のお話しをしました。あかちゃんは生まれた時から爪が長く生まれてくる子もいて、私の経験でも、スポーンと生まれてきた我が子をすぐ抱っこした時に、`爪意外にのびてる。痛っ’という記憶があります。
爪は皮膚の一部ですが、ケラチンという、細胞の骨格となる中間径線維です。皮膚などは柔らかいのでソフトケラチンというケラチンが、爪や髪の毛はハードケラチンというものでできています。
非常にラフな絵になりますが、爪の根本と、爪の下の根っこよりの皮膚は、爪母といって爪をつくる工場になっています。この部分を踏んでしまったりなにか強い衝撃が加わることで爪母の細胞が回復不可能なダメージを負うと、爪が生えてこなくなったりがたがたになったりします。
また、足の親指=母趾の先端の爪は、体重を支えるのにも重要です。歩くと地面からの外力が加わりますので上にあがろうとします。それを爪が支えてまっすぐな形になっているので、もし、爪を切りすぎてしまうと、骨が
あがっちゃってしまうことがあります。
爪の切りすぎは陥入爪になったり、爪が浮いてきたり、骨の変形につながったりでいいことがあまりありませんので、普段から赤ちゃんの爪、切りすぎないようにしましょう。
院長 藤本 智子
花粉皮膚炎について取材を受けました 資生堂dプログラム
今年も花粉の飛散予測が発表されました(日本気象協会より)。それによると、東京地方のスギ花粉飛散量は通年通り。飛散時期は2月中旬と予測されていました。予測よりも少し前から実際には飛散し始めますので、そろそろ花粉対策をし始めるのがよいでしょう。クリニックにも、なんだか目がかゆくなってきた。鼻がムズムズしてきたという患者さんが今週いらっしゃっていました。
春はスギ花粉の飛散期と時期を同じくして、顔面に皮膚炎を起こす人が例年多く来院されます。スギ花粉症の時期に、顔が痒くなり紅くなりのトラブルを、皮膚科では‘スギ花粉皮膚炎’`花粉皮膚炎’と診断することがあります。今回は、敏感肌の方でも使えるというコンセプトで作られている ‘資生堂 dプログラム’ サイトの中で、‘花粉皮膚炎’ についての取材のお仕事をいただきました。
資生堂さんは、花粉の少ないスギなどに植え替える「花粉の少ない森作り」をしている東京都の支援をされているとのことです。
このような地道な活動が実って、将来花粉が少なくなると日本に過ごしやすい春が訪れお花見も心から楽しめるかもしれませんね。
https://www.shiseido.co.jp/dp/suginoki_cp/report1/ ← 花粉皮膚炎について 取材を受けました
スギ花粉、顕微鏡で検索すると、スギ花粉の写真が出てきますが、1個の突起をつけた丸い形をしています。大きさは約30㎛。人間の髪の毛の直径1mmと比べると非常に小さなものですが、目や鼻などの粘膜に付着するとその外側の殻が破れて、アレルゲンとなる物質が放出され流涙、くしゃみ、鼻水といったつらい症状を起こします。顔面の皮膚ではどうでしょうか?皮膚のバリアがしっかりと整っていたら、花粉は侵入しないでしょうが、その時ついた皮膚の状態が乾燥していたり、ひげ剃りで傷ついていたり、アトピー性皮膚炎で炎症があったりで万全な皮膚の状態でなかったとしたら、皮膚炎を起こしてしまうでしょう。
飛散ピークには車のガラスにびっしりと張り付くくらいの花粉を目にしますが、自分の顔面も同様に花粉びっしりだったら。。。。想像しただけで痒くなります。
飛んでいる花粉を寄せ付けない対策(マスク、ゴーグル)をする、家に花粉を持ち込まない、皮膚のスキンケアも行うことで、アレルゲンの侵入を防げます。
さあ今日からスキンケア強化をしましょう。
院長 藤本 智子
読売新聞 ‘からだの質問箱’ 2019年1月11日 質問に回答の記事を載せていただきました
2019年、新年あけましておめでとうございます。
今年は‘読売新聞の‘からだの質問箱’ の回答が仕事始めとなりました。ご質問の方、どこに相談しようか(病院なのか友人なのか・・・)と悩まれたと思います。
真っ白のタオルに石鹸をたっぷりつけて、首の後ろや背中をごしごしする。くーーーっと、めちゃくちゃ気持ちいい瞬間ですね。しかし白いタオルはこすると茶色くなる。このようなご経験、みなさんあるのではないでしょうか。。。。。もちろん私もあります。
皮膚の外側部分は表皮が細胞分裂を常に繰り返していて、不要になった細胞は垢となって自然に外に排出される構造です。その垢をごしごしタオルでこすると茶色くなるというのは正常な現症です。ただ、垢が不要なものかというとそうではありません。からだの外側と内側の間にあって、バリア機能の役割を担っています。その垢のバリアを不自然にとってしまうと、湿度の低い冬などはとたんに乾燥してしまうことになってしまうのは想像しやすいと思います。ふくろう皮膚科では、お子さんからご高齢の方まで、この季節はやはり乾燥肌が多くいらっしゃいます。(朝出勤するとクリニック内の湿度は20%台!ですから。乾燥対策に、クリニックに着いて真っ先に加湿器を付けるのが私の日課です。)
その中でも目立つのは、女性の顔の乾燥肌です。
起床時洗顔、保湿してから化粧下地、ファンデーション、アイメイクをして仕事へ。
帰宅したらクレンジングでメイクを落として眼の周囲は特別アイメイク用のクレンジングを使う場合も。その後洗顔してまた保湿する。
女性の顔は‘落として洗ってつけて落として’といった日常が繰り返されます。これでは自然な皮脂も取れて、皮膚が非常に薄くなり、結果的に顔の敏感肌症状になる方は非常に多いです。来院された患者さんには顔に使用するものをシンプルにして、‘ぜひ、面(ツラ)の皮を厚くしてください!’とお話しさせてもらっています。
垢(あか)には大切な役割があり、取りすぎないようにしよう! というお話でした。
今年もふくろう皮膚科にてお悩みに真摯に診療をさせていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
院長 藤本智子