2023-06-04

2023年6月1日ついに・・・アポハイドローション処方解禁❕

2023年6月1日から4日間、日本の皮膚科で最大の学会である第122回皮膚科学会総会が開催され、今回は、ポスター1発表、シンポジウムにて2講演の役目を無事に終えることができました(^^)/。アフターコロナで、大勢のリアルで皮膚科の医師が集まる大盛況な学会で多くの学びが得られました。その中でも、特にこの学会で感慨深かった2大出来事がありました。

1、日本皮膚科学会に、NPO多汗症サポートグループが患者会として初参加をされました

アトピー性皮膚炎や乾癬、脱毛症などの患者さんの会に交じって、本学会では皮膚科医師と双方向に知り合い、理解を深める場としてついに多汗症の患者さんの会も参加してくださいました。早速ブースにお邪魔し、講演では皮膚科の先生方に足を運んでいただきたく宣伝をしてきました。これからも応援をしていきたいと思っております。

2、原発性手掌多汗症に保険適応の外用薬、アポハイドローションが登場しました💦

わき汗にはすでに2剤の保険外用薬がでておりますが、遂に、、遂にです。待望の手の汗の外用治療薬が保険適応として処方ができるようになりました(´;ω;`)ウゥゥ。

開発時から関わらせていただいてきた薬がようやくここまでと、感無量で夢見心地です。今回の学会発表のポスターは、アポハイドローションの臨床治験データの発表をさせていただきました。これからいよいよ、「汗との付き合い方は自分で決める❕」時代に突入です。

一方で、汗の治療には汗をかく部位により、推奨される治療があります。また、かかる費用負担や、患者さんご自身にかかる身体的負担があります。それらの負担が少ない、低いものから順に行っていくことが勧められます。お悩みの方はぜひ、お近くの皮膚科にご相談ください(^^♪

2022-09-20

9月も汗関連の活動が多い月になりました。(一般皮膚科・美容皮膚科も行っております(‘◇’)ゞ)

台風、20日未明から今朝がたは本当に強い暴風雨が断続的に発生して、窓が割れないか心配になりましたね。大型台風が去ってまた一段と秋が深まってきたような気がします。

そんな台風情報は私は気もそぞろでして、9月17日に日本発汗学会という、発汗に興味があり研究をされている先生方が集まり多方面から発汗について発表する大変めずらしい学会がありました。私も今年はイブニングセミナーの発表があり、1日視聴もたまに質問もしてこの日は抜け殻になりましたが、inputもできたのでまた診療にもfeed backできたらいいなと思っております。(学会では魚類のフェロモンによるコミュニケーション❕や、地球温暖化における発汗の重要性などなど多岐にわたる話題まで、本当に想像の斜め上です(^^♪)

また、9月12日はNHK Eテレのきょうの健康で『多汗症』を取り上げていただき、出演をしました。今回は、多汗症で悩まれている方も出演してくださり、視聴者の方にも共感される方が続出したのではないかと思われます✨このようなメディアに出演するにあたって、私は多汗症の正しい伝わり方が一番大切と考えています。番組の方とは何回もやり取りをして、真摯に番組を作っていただいて今現在の多汗症の診療について、解決できるところ、今後引き続き向き合っていくべきことを含めていただけました。

2022-08-30

8月28日朝日新聞DIGITAL 「多汗症」学校や職場で支障も 変わる治療、保険適用の塗り薬も登場           の記事にヤフコメが多数投稿されたこと

8月28日の朝日新聞に連載で取り上げられた多汗症の記事がDIGITAL版となったものがヤフーニュースになりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b3368cfa5de5cd13fccfad8163531f73ee60319

コメント投稿の数が多い❕さすがヤフーニュースの影響力は計り知れませんね。多汗症で悩まれている方々の生の声が非常に多く寄せられています✨その内容は・・・

今現在どこで相談をしようか悩まれている方、治療を色々して改善した方、十分な効果がいまだ得られない方、周囲の理解がなくて苦しんだ経験、学生の頃や若い時の経験を語る大人になった方、お子さんの多汗を心配される親御さん、、、、、全国の多汗症で悩む方のリアルがここにありますね。私だけでないのだと驚かれた方も多くみられました。

多すぎる汗で困ることはたくさんありますが、自分の力を発揮できないこと、これは学業や、仕事の場面でハードルになりますし、対人面で親しい関係を築くのに汗が障害になってしまうこと、しかし周囲の人や医療機関でも理解がないという環境に置かれているため不安で消極的になってしまいがちなことは日本のみならず海外でも報告されています。

これら多汗に関連した状況を改善していくために必要なこと、まずは受診をすれば適切に診断、治療を選べるような環境づくり。これは多汗症に保険治療選択肢も広がってきたためこれから充実していくと期待されます。もう一つは、多汗症(だけでなく汗をかくこと)の正しい理解を深めることだと思います。親しい家族、友達、学校の先生、職場で関わる人、電車や道端ですれ違うお互い名も知らない間柄の人々、みんなが多汗症のことを知り理解することで、お互いのことを思いやることができたら、多汗症は特別でなくなるのではないでしょうか?

そのためにできることを一つずつ行っていけたらと思いました。

コメントを書いたみなさんの思いが、伝えたい人々に届きますように❕❕

2022-06-28

2022年6月27日付 日本経済新聞 朝刊掲載 科研製薬の広告に出演しました

2022年6月27日、例年より早い梅雨明けとなり、気温も急上昇したこの日、日本経済新聞 朝刊に科研製薬の広告が紙面を飾り、東京医科歯科大学名誉教授 横関博雄先生とともに、私もコメント登場しました。ワキ汗による経済損失が3120億円(年間3.7兆円❕)(ちなみに東京都の年間税収予想約5兆円)という、にわかに信じがたいメッセージですが、こちらはきちんとした論文になっておりますのでご興味がある方はどうぞ。DOI: 10.1111/1346-8138.16050

ワキ汗は、それ自体では学校や会社などを欠席することはないのですが、学校や仕事上でのパフォーマンスが30%程度下がってしまう(ワキ汗による汗しみが気になり、プレゼンなどがうまくいかない、友人関係などにも影響)、ワキ汗に対しての衛生用品へ金銭的負担も担っていることを明らかにした論文となります。連日の猛暑🌞💦必要以上に汗を避けようとする行き過ぎた嫌汗マインドは賛同しかねますし、気にならない人は汗の治療は不要ですが多すぎる汗のことで人知れず悩み、毎日支障を受けている生活であれば、一度お近くの皮膚科で相談してみてください。

地球温暖化を感じるこの夏、体温調節に必要な💦は必要です。適度な運動や、必要な発汗はきちんとして暑熱順化をしていきましょう。筋トレや、夕方からのウォーキング、ジム、半身浴などおススメです‼

2022-05-23

2022年5月22日 ラピフォートワイプ承認記念講演会

2022年5月23日に原発性腋窩多汗症に対して保険適用となる外用薬、ラピフォートワイプが発売されることになりました。本日はその発売直前承認記念講演会ということで、コロナ禍になって久しく行われていなかったリアルでの会が行われ、その講演会で座長と講演を担当させていただきました。本当に久しぶりのリアルとWebのハイブリッド開催でありましたが、リアル会場には300名弱の全国からの皮膚科の先生方が、webの登録の先生は16000名❕(東京ドーム並み⁉)の登録数の先生方が、日曜日の午前中という忙しい時間帯の中でも参加され、医師の立場においても確実に多汗症に対して関心が高まっていることが実感できました👏👏👏

総合座長の東京医科歯科大学名誉教授 横関博雄先生がエンディングでおっしゃられていましたが、2005年に発汗外来を開設した時には多汗症という疾患の認知も低く、治療をしたくても病院を探せなかった頃から、ようやく治療選択肢が広がり患者さんが自身で治療を選択できる時代に入ってきたこと、私も当初から汗の疾患の診療に関わらせていただき、感無量の会となりました。

これで原発性腋窩多汗症に対しての治療は、保険適用の抗コリン薬の塗り薬が2剤揃いました❕患者さんの困りごとに応じ、ライフスタイルに合わせた治療が選べるようになり、ますます汗で悩まない生活への道が開けてきました。

今後も手の汗や頭部顔面の汗など、まだまだほかの部位の汗で困っておられる方はたくさんいらっしゃいます。それぞれの部位への治療選択肢がこれからも開発され、世の中にでてくることを期待しつつ、明日からふくろう皮膚科クリニックにおいてもラピフォートワイプが処方できるようになりますのでお悩みの症状に合わせた治療を提案していきたいと思います✨

演者の小杉町クリニック稲澤美奈子先生と、遭遇率が高い秋葉原スキンクリニック堀内祐起先生、めぐろ皮膚科クリニック深野祐子先生、マルホ株式会社杉田社長と講演会を記念してパチリ
当日の式次第