2017-09-11

ニオイがみえる! コニカミノルタ

本日はまた汗の診療に関連した話題です。

汗の診療をしていると、ニオイに関してのご質問も多く受けます。ニオイ診療の中では主に腋臭症(わきが)の診断をすることが多いのですが、他にも、頭部や体、足の臭いや下半身の臭いの相談もあり、ニオイに関する悩みを抱える方は、洋服選び、デオドラント製剤、食べ物や調理方法まで気を使って、外出前にシャワーに入り、着替えを準備するといったできる限りの対策を日々とられている方も少なくありません。そういう人にとって通勤電車やエレベーターの中、会社や学校での生活は非常に緊張感があるものとなり、気が休まるときがないほどです。

においについての評価、病院では実際に患者さんに臭う部分にガーゼを当ててもらい、医師が臭いを嗅ぐガーゼテストという、アナログで原始的な方法を用いています。しかし、何人もテストをしていますから、本当に臭いがあるかないか、その程度はどのくらいか、重症度に合わせた治療の方針を立てることができます。自分のニオイを気にすることで日々の生活がしにくくなっていると感じる方はぜひ受診をお勧めします。実際の診療では、本人が気にされているほど臭わない方も非常に多くおられ、ニオイという見えない存在に振り回されることの背景には、ネガティブなイメージが過剰になっている社会的な背景もあるのではないかと思うこともしばしばあります。

そんな中、コニカミノルタ株式会社からニオイセンサー、kunkun bodyという製品が発表されました。

https://kunkunbody.konicaminolta.jp/

測定できる部位は 頭、耳の後ろ、腋の下、足で、その部位の臭いを汗臭、ミドル脂臭、加齢臭に分解し総合結果を数値化するというものです。気になる人にとっては、第3者に頼ることなく出かける前のチェックとして使用でき、非常に助かる製品と思います。この数値化で、ニオイに関しての悩みが軽くなる人が多くなること、また医療現場でも活用できる可能性にも期待したいと思いました。

その一方で、診療をしている立場からはニオイ過剰症になっていないか、いつも無臭であること、さわやかな香りを身に着けることが当然という社会の風潮からくるプレッシャーが気になるニオイの原因になっていっているのではないか。という目線も常に持ちつつ、一人一人にの診療を行うことが、その人の悩みの解決につながるとも感じています。

ニオイの数値化のお話しでした。

 

 

院長 藤本智子

 

2017-08-30

多汗症の新薬としての可能性

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暑い夏ももう少しですかね。当院も多汗症の診療に力を入れていることもあり、夏は連日汗でお悩みの患者さんに来院いただいています。

今日は気になる文献をみつけたので紹介したいと思います。イスラエルの大学チームが行った多汗症患者さんに対しての新規外用薬の研究です。医学論文には色々あり、対象が細胞を対象とした実験や、動物を対象とした実験、そして人に対しての臨床研究などがあります。また、人に対しての研究なども研究のデザインにより、その論文が実際に診療の中で実用可能なのかということなど信頼度(エビデンスレベルといいます)が決まってきます。

今回はoxybutyninという、既存の成分の外用薬を多汗症の患者さんに対して1日2回、4週間塗ってもらって効果をみた研究です。そして研究としては1例報告や、症例比較といった研究デザインよりもエビデンスレベルが高いランダム化二重盲検試験という方法を用いて解析を行っています。結果としては53人の患者さんが治療を完了し、74%の患者さんにおいて発汗量の改善や、症状の改善を自覚されたとのことで、副作用は重大なものは皆無でありました。とのことです。

oxybutyninを成分とする内服薬は日本では、抗コリン作用を有するため頻尿・過活性膀胱治療薬として一般診療で使用されています。このような薬が将来的に多汗症の患者さんにも有効性が認められていく可能性を感じます。選択肢が増えるほど、患者さんには朗報になることは間違いないです。

詳細の論文はフリーでダウンロード可能です。ご興味がある方はぜひご覧ください。

http://www.medicaljournals.se/acta/content/abstract/10.2340/00015555-2731

 

夏のみならず、1年を通して汗で悩む人は多くおられます。当院でも現在において安全性と有効性が広く確認されている(エビデンスレベルのある)治療内容を揃えて診療にあたっています。

多汗症の診療は、いままでもこれからもライフワークとして取り組んでいきたいと思います。

院長 藤本智子

2017-07-15

テレビ朝日スーパーJチャンネル 7月14日放送 ~危ない自己診断 汗編~

毎日暑く汗がとまりませんね。うっとうしい汗ですが、かかないと体温も下がりません。この暑さでは熱中症になってしまいますからだらだらと汗をかくこと自体が悪いことではありません。その汗のかきかたが普通なのかそうでないのか、中には病気が潜んでいることがあるというテーマが、テレビ朝日スーパーJチャンネルの企画内で取り上げられ取材をうけました。http://www.tv-asahi.co.jp/super-j/

当院では現在なにも原因が特定はできないものの汗がでる原発性多汗症の患者さんが多く来院されています。診察の中で検査が必要と思われる方には血液検査を、さらに画像などの精査が必要な時には連携の医療機関へご紹介します。

診察ではその患者さんに適した治療方針をお話ししています。汗の症状で日常生活が困ると一人で悩んでいる方は一度ご相談ください。

院長 藤本智子

2017-06-09

日本皮膚科学会総会 教育講演1-3 多汗症をいかに治すか

6月2日金曜日にはクリニックの休診をいただきご迷惑をおかけしました。

第116回日本皮膚科学会総会で、多汗症についての教育講演を行わせていただきました。皮膚科学会総会は日本で最大の皮膚科学会で、この日は全国の総合病院やクリニックの皮膚科が休診や短縮診療などしているところも多くあると思います。

教育講演1は汗が関与する疾患というセッションでした。

演者は大阪大学皮膚科准教授 室田浩之先生、神戸大学皮膚科講師 福永淳先生、浜松医科大学教授 戸倉新樹先生で、座長に杏林大学名誉教授 塩原哲夫先生、戸倉新樹先生という御高名な先生方の中で、私も皮膚科診療をしている医師にむけて多汗症の治療を広め、日本全国どこの地域でもスタンダードな診療ができるような内容を意識して準備、発表をさせていただきました。

当日は金曜日の朝一番にも関わらず、大きな会場に多くの先生方関係者が集まるセッションとなり、関心の高さが伝わってきました。

 

 

2010年に皮膚科学会において原発性局所多汗症診療ガイドラインが、2015年には改訂版が公布されましたが、私自身、他大学、他分野の多汗症の診療を行っている先生方とガイドラインを作成してきました。作成当初から現在に至るまでで感じることは、年々、着実に皮膚科医師の中で多汗症診療について理解が深まっていること、治療が普及してきていることです。

研究分野でも、発汗機序、発汗のメカニズムやその役割についての研究が非常に盛んになってきています。今後新しい治療に応用されるうえで非常に重要なのが、実験室での基礎研究や、患者さんの診療から得られる情報です。一人一人の症状を丁寧に診ていくことから新しい気づきがあると改めて思いました。

池袋西口ふくろう皮膚科クリニックは、引き続き患者さんに寄り添いつつ、よりよい診療を心がけていきます。

院長 藤本智子

 

2017-05-20

夕刊フジ ブラックジャックを探せ

5月11日(木)「夕刊フジ」【ブラックジャックを探せ】に当クリニックの藤本智子院長が掲載されました。http://www.zakzak.co.jp/smp/health/doctor/news/20170512/dct1705120730002-s1.htm

池袋西口ふくろう皮膚科クリニック